本日はちょっと変わった、しかし貴重な体験を。
朝一から「金沢クラリネット・クワイアー」主催の
中学生対象のクラリネットアンサンブルの講習会に
通訳として参加。ウィーンからクラリネット界の重鎮
「ロルフ・アイヒラー」教授が東京での仕事のついで
に当地を訪れたのを機会に有志の人達で講習会を企画、
実現したとの事。
専門の楽器とは違う木管楽器のレッスンを通訳するのは
とても興味深く楽しいひと時であった。
私は不勉強で氏が執筆したエテュードが日本のクラに
与えた影響の大きさを全く知らなかった。
講習会は二つのアンサンブルのレッスンと当地まで
一緒に来られていたクラリネット奏者の稲垣征夫氏との
デュオ数曲、一般の大人も交えた質疑応答形式の全体
レッスン、そして最後には参加者全員で合奏。
アーティキュレーションの捉え方には金管楽器とはまた
違った解釈もあり、とても勉強になった。
氏は今年82歳とのこと。その歳でまだ楽器を吹いている
事に心の底から敬服。講習会の後は昼食を一緒にさせて頂
いたが、話は自然と年齢と楽器の話になり、オーケストラの
定年が如何に画一的にこんなに早いのか、個人差があって
然るべきではないかと云う結論。
フルトベングラーやR.シュトラウスの指揮で演奏した時の
事や、氏の師であるウラッハの事など、それこそ歴史上の
話を沢山聞くことができた。私の拙いドイツ語でも大変に
喜んで、そしてとても気に入って貰えた。
こんな出会を作ってくれたS田婦人の「Yっちゃん」本当に
ありがとう。スタッフの中に、大学で私のゼミを履修したが
卒業後一度も会ったことの無かった(旧)I田さんが居て
お互いにビックリ。その他にもKKの定演でトラで参加して
くれた人も何人か居て、とても和やかな良い雰囲気の講習会
だった。
今夜のMusik,Beethoven:Klavier Konzerto nr.3
Maria Joan Pires/Klavier
Hainz Holliger/HR-Sinfonieorchester
2005年録音